外壁・屋根塗装の事前調査・現地調査はどのようなことをするか?
例えば2階建ての一般住宅が100軒あれば、それぞれ家の形状や窓の数、劣化状態も異なるので、100軒ともまったく同じ工事内容になるということはありません。
事前調査・現地調査は建物の状況を正確に把握し、適正な見積もりを作成するための重要な作業になります。このページでは、事前調査・現地調査ではどのようなことを行うのかについて紹介します。
事前調査・現地調査の重要性
事前調査・現地調査とは、見積書を作成する前に建物を実際に見て、劣化状態や面積など調査していくことです。また建物の調査だけではなく、周辺の環境や道路状況なども併せて確認します。
この調査はとても重要な作業で、きちんと行わなければ正しい工事内容や金額を提示することができず、工事も効率的に進めることができません。
そのため、建物を詳しく調べずに見積りを提示するような業者は、見積内容や金額が適切ではなく、建物の状態に合った工事が行われない可能性もあるので注意が必要です。
事前調査・現地調査はどのようなことをするのか
外壁の劣化状況を確認
外壁がサイディングの場合は、目視で外壁材の浮き、反り、ひび割れ、目地の劣化などを確認していきます。また、実際に手で触って白い粉が付く「チョーキング現象」が起きていないかも調べます。
モルタルやRCなどの場合も目視や直接手で触って確認し、さらに打診用のハンマーで叩き、音の違いで劣化状態を判断していきます。
屋根の劣化状況を確認
目視や直接手で触って屋根材の浮き、ひび割れ、破損、板金の劣化などを調査します。また、瓦屋根の場合は、瓦の割れや漆喰部分の劣化も見ていきます。
調査するときはハシゴをかけたり、カメラで撮影などをして確認します。屋根に登って調査する方法は、屋根材を傷つける可能性があるので注意が必要です。
面積の算出
外壁・屋根の塗り面積や足場の面積、付帯部など様々な箇所の面積を調べていきます。
図面がある場合は、図面をもとに面積を計算をしたり、図面と実際にスケールなどで測った数値を照らし合わせながら面積を算出します。図面は無い場合は、スケールやレーザー測定器を使用して面積を算出していきます。
立地の確認
建物周辺の道路状況、道の広さ、隣の家との距離、車を停められる場所などを確認していきます。これらの情報は足場を設置する時や資材を運ぶ時などに役立ち、効率的に工事を進めるためにも必要な調査になります。
さらに「海が近い」や「日当たりが悪い」など周辺の環境も知ることで、その立地に適した塗料や工事内容を提案することができます。
ドローンを使った現地調査について
近年では、事前調査・現地調査を行う際にドローンを使用する業者も増えてきており、主に屋根や2階部分のなどの高所を調べる時に活用されています。
ドローンであれば屋根に登らなくても状態を確認することができるので、屋根材の破損や転落事故なども防ぐことができます。また、撮影した映像はタブレット端末で見られるため、普段見ることが出来ない部分もお客様と一緒に確認することが可能です。
まとめ
事前調査・現地調査は外壁や屋根の状態、塗装面積や足場面積、立地などを確認するためのとても重要な作業です。
調査を丁寧に行わなければ適した工事内容や面積などが分からず、いい加減な塗装工事ですぐに塗装が剥がれてしまったり、金額も相場より高くなってしまう恐れがあります。
お客様にとっても事前調査・現地調査で業者の対応を見ることができたり、気になる事を相談できる良い機会なので、調査の重要性と作業内容について知っておくことはとても大切です。