1液型と2液型の塗料の特徴
外壁や屋根塗装に使われる塗料はグレードごとに様々な種類がありますが、塗料は全て「1液型」と「2液型」のどちらかに分類されます。
あまり聞き馴染みのない言葉ですが、「1液型」と「2液型」では塗料の特徴に違いがあるので、それぞれの特徴について理解しておくこと、目的や要望にあった塗料を選びやすくなります。
このページでは、1液型と2液型の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて紹介します。
1液型と2液型の塗料の違い
1液型と2液型の違いは以下の通りです。
1液型の特徴
1液型塗料は、1つの塗料缶の中にすでに硬化剤が入っていて、そのまま塗料として使うことができます。
実際に塗装で使用する際には、1液型塗料を水またはシンナーで希釈してから使います。
2液型の特徴
2液型塗料は、2液型の場合は、主剤と硬化剤が別々の缶でセットで販売されています。
実際に塗装で使用する際には、主剤塗料の入った缶に硬化剤を混ぜ合わせてから、水またはシンナーで希釈します。
1液型のメリット・デメリット
1液型の塗料のメリットやデメリットは以下の通りです。
1液型のメリット
1液型塗料の最大のメリットは、硬化剤を混ぜ合わせる手間がなく、2液型塗料に比べて扱いやすいという点でしょう。
また、2液型塗料に比べて塗料が固まるまでの時間が長いため、余った塗料は翌日も同じように使用することができます。
価格の面でも1液型のほうが「1割程度」割安な価格で設定されているため、リフォーム費用を抑えることができます。
1液型のデメリット
1液型塗料のデメリットとしては、塗装に適した箇所が限定されているという点です。
1液型塗料は使用できる箇所としては、主に「コンクリート」「セメントモルタル」「サイディングボード」「各種の旧塗膜」の4箇所のみです。
1液型塗料にはすでに硬化剤を混ぜ合わせた状態で出荷されているため、長期保管ができません。未開封の塗料であっても、半年〜1年程度で固まってしまいます。
また、2液型に比べると耐久性が劣るというデメリットもあります。
2液型のメリット・デメリット
2液型の塗料のメリットやデメリットは以下の通りです。
2液型のメリット
2液型塗料のメリットとしては、1液型塗料に比べて、耐久性と汎用性が高いという点が挙げられます。
2液型塗料は、塗装する直前に硬化剤を混ぜ合わせることで、紫外線や雨風に対する抵抗力が強い丈夫な塗膜を作ることができます。
また、密着性も高いことで1液型塗料では対応できない「鉄」「アルミニウム」「ステンレス」などの金属類にも施工が可能です。
2液型のデメリット
2液型塗料の最大のデメリットとして挙げられるのが、取り扱いの難しさです。
硬化剤の割合や比率が製品によって細かく規定されており、塗料本来の性能を発揮するためには、その誤差を5%以内に収めるのが理想的だとされています。
反対に、希釈率に大きな誤差が生じた場合、塗料の耐久性などに影響する可能性が高いので注意が必要です。また、粘度などの状態が温度と時間によって変化するため、使用できる時間に制限があるというデメリットもあります。
この使用できる時間を「可使時間」と言いますが、可使時間を過ぎてしまった場合は再利用ができないので、その都度新たに作り直す必要があります。
そのため、2液型塗料をうまく扱うには豊富な知識と経験が必要とされています。
1液型と2液型どちらがいいのか
近年は、作業の手軽さや価格の安さから、1液型塗料を積極的に使おうとする業者もいますが、下地の状態や素材によっても向き不向きがあるため、一概にどちらがいいとは言えません。
それぞれの特徴を理解し状況によって塗料を選ぶようにしましょう。
ただ、金属部にも塗装する予定があのであれば、塗料を塗り分けると費用などの面でも高くつく可能性があるため、2液型塗料で統一したほうがコストを抑えることができるでしょう。
まとめ
1液型塗料は、主剤塗料にもともと硬化剤が適切な分量で混ぜられているので、手軽に価格を抑えて塗装ができます。
しかし、2液型塗料の場合は、作り置きが出来ないので攪拌などの手間はかかりますが、2液型に比べ耐久性が高く、さまざまな場所に塗ることができます。
このようにどちらの塗料にもメリットデメリットがあるため、それぞれの特徴を理解し状況によって塗料を選ぶことが重要です。
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