外壁・屋根塗装の工事代金の支払い方法の種類と支払うタイミング
外壁・屋根塗装は非常に高額な工事となるため、どのような支払い方法があるのか?どのタイミングで支払うのか?といった疑問や不安をお持ちの方も多いかと思います。
これまでは現金払いが一般的でしたが、現在ではカード払いやローン払いに対応している業者も増えてきているため、それぞれの支払い方法のメリット・デメリットをしっかりと知っておくことが大切です。
今回は、外壁・屋根塗装工事の費用の支払い方法や支払いをするタイミング、注意点などをご説明いたします。
工事代金の支払い方法の種類
銀行振り込み(現金払い)
銀行振り込みを含む現金払いは、外壁・屋根塗装工事で最も多い支払い方法です。銀行振り込みの場合は、業者や工事内容によって支払いのタイミングが異なります。
支払いのタイミングに関しては注意点もあるので、しっかりと確認しておくようにしましょう。
■全額施工後払い
支払いのタイミングとして一般的なのが、施工後に一括で全額支払うケースです。お客様にとっては次のようなメリットがあり、デメリットは無いと言えるでしょう。
・お金を持ち逃げされない
・完成を見て納得したうえで支払いができる
・業者が途中で工事を放棄したり、手抜き工事をするリスクを減らせる
反対に業者側にとってはデメリットが大きく、きちんと施工を行ったとしてもお客様が施工料金を支払ってくれないといったリスクがあります。しかし、お客様のことを第一に考え、全額施工後払いで対応している業者が多いです。
■施工前半分・施工後半分の2回払い
施工前と施工後に半分ずつ支払う方法も外壁・屋根塗装工事では一般的で、特にアパートやマンションなど工事金額が高くなる場合によく選ばれる方法となります。
お客様にとっては施工前に全額支払うわけではないため、お金を持ち逃げされるリスクが少なく、工事内容に関して不足がある場合は、施工後の支払い前に業者に交渉もしやすいというメリットがあります。
また、業者側としても事前に代金を貰えることで材料費に充てることができたり、お客様の支払い能力を確認できる利点があります。
施工前半分・施工後半分払いは、お客様側と業者側それぞれのメリットとリスクのバランスが取れた双方にとって平等な支払い方法です。
■施工前3割・施工中3割・施工後4割の3回払い
外壁・屋根塗装工事の支払い方法としてほとんどありませんが、大規模な建物で工事金額も高額になる場合は、稀に施工前3割・施工中3割・施工後4割の3回払いを採用するケースがあります。
お客様にとっては施工前・施工後の2回払いに比べてメリットがあるとは言えないため、3回払いを提案された場合は慎重に話を進めるようにしましょう。
3回払いで注意すべきなのは、施工後に支払う割合が少ないパターンです。手抜き工事をされたり、施工後の支払い前に業者がお金を持ち逃げして工事を放棄する恐れがあります。
■全額前払い
最も注意が必要なのが、工事前に全額支払う方法です。このような支払う方法を提案する業者はお金を持ち逃げしたり、手抜き工事をしてすぐに工事を切り上げようとする可能性が非常に高いです。
外壁・屋根塗装工事で全額前払いするということは基本的にありませんので、もし工事前に全額支払ってほしいと言われた場合は、トラブルを避ける為にもその業者とは契約をしないほうがいいでしょう。
クレジットカード
最近ではクレジットカードに対応している塗装業者も増えてきています。クレジットカード払いのメリットは、カード会社のポイントが付く点です。外壁・屋根塗装工事は高額な支払いになるため、ポイントも貯まりやすいでしょう。
ただし、全ての業者がクレジットカードに対応しているわけではないので、カード払いを希望する場合は事前に確認しておく必要があります。
また、カード払いをすると業者はカード会社に3~5%程の手数料を支払わなければならないため、カード払いを選択する場合はキャンペーンや割引の対象外となる可能性もあります。この手数料がネックでクレジットカード不可としている業者も多いです。
リフォームローン
リフォームローンを利用して、外壁・屋根塗装工事の支払いをすることも可能です。
すぐにお金を用意できない場合や、一括で高額な代金を支払うのが不安という方はローンを検討してみるといいでしょう。ただし、金利がかかったり、返済を計画的に行う必要がある点などが注意点として挙げられます。
また、ローンといってもローン会社や仕組みも様々で、方法もお客様自身でローンを組む方法と塗装業者が提携しているローン会社を利用する2通りあります。
お客様自身でローンを組む場合で住宅ローンを利用している方は、まず住宅ローンの借入先に相談するのがオススメです。一度審査が通った実績があるので、追加でローンを組める可能性が高くなります。その他にもクレジットカード会社のリフォームや銀行のローンも選択肢のひとつです。
もし塗装業者が提携しているローン会社を利用したい場合は、まず業者がローンに対応しているかを確認しなければなりません。
■リフォームローンは「公的融資」と「民間融資」の2タイプ
リフォームローンを取り扱っている会社のタイプは、大きく分けて「公的融資」と「民間融資」の2つに分類されます。
公的融資とは、住宅金融支援機構や地方自治体などの公的な金融機関のことを言い、民間融資は地方銀行や信託銀行などの民間機関のこと言います。
それぞれの特徴は次の通りです。
公的融資 | 低金利、長期融資が可能、条件が厳しい、施工金額の8割までしか借りられない |
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民間融資 | 金利が少し高め、条件が緩い、各機関が定めている限度額の範囲内であれば制限なく借りられる |
■ローンの種類は「有担保ローン」と「無担保ローン」の2つ
ローンを組む際に担保を必要とするかどうかで、「有担保ローン」と「無担保ローン」に分けられます。有担保ローンは名前の通り担保を必要とするローンで、無担保ローンは担保が不要なローンとなります。
有担保ローン | 低金利、高額融資が可能、手続きが複雑、手数料がかかる |
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無担保ローン | 金利が少し高め、手続きが簡単、利用しやすい |
低金利の有担保ローンのほうが良いかと思われるかもしれませんが、手数料の発生や手続きの手間などを考慮すると無担保ローンとメリット・デメリットに大きな差がないため、外壁・屋根塗装工事であれば無担保ローンがオススメです。
財形住宅貯蓄を活用する方法
財形住宅貯蓄は厚生労働省が行っている制度で、勤労者が金融機関などと契約を交わし、5年以上の期間にわたって毎月の給料から天引きで費用を積み立てていくリフォーム工事を目的とした貯蓄のことです。
財形住宅貯蓄の利用する条件
・勤労者本人が住んでいる住宅の工事
・床面積50㎡以上の住宅
・税込み75万円以上の工事
財形住宅貯蓄のメリット
・元利合計550万円の利子等が非課税となる(目的外での払い出しは課税対象となるので注意)
・月々1,000円から積み立てできるので気軽に行える
・天引きなので銀行に預けるなどの手間をかけずに、着実に積み立てができる
退職・転勤をする場合
退勤や役員になるなど勤労者では無くなった場合は、新たな積み立てはできません。
転勤の場合は、転職先で財形住宅貯蓄が導入されていれば継続して積み立てが可能です。導入していない場合は、継続して積み立てはできなくなります。
まとめ
外壁・屋根塗装工事の支払い方法は、主に銀行振り込み、クレジットカード払い、リフォームローンの3種類です。また、業者によってはPayPayやLINE Pay、d払いなどのキャッシュレス決済に対応しているところもあります。
支払い方法は業者ごとに異なるため、銀行振り込み以外の支払い方法を希望する場合は、事前に業者がどの支払い方法に対応しているかを確認しておくようにしましょう。
また、支払いのタイミングはは施工後に全額支払うか、施工前・施工後の2回に分けて支払うのが一般的です。支払い方法にかかわらず、工事前に全額支払うのは持ち逃げや手抜き工事をされる恐れがあるため、前払いを要求する業者には注意が必要です。